注文を受けてから殻を割る貝のにぎりが人気で、県外からわざわざ足を運ぶ客もいる。古賀順二店長は、
「仕込み段階であらかじめ割っておくのが常識だが、その間に鮮度が落ちる。提供に時間がかかるが、殻の状態を見たことのないお客さまは多く、さらに新鮮な状態を味わえると喜んでいただいている」
一緒に店に立つ栁川紀之店主が魚市場で毎朝見定めた魚介類を仕入れ、貝は常時8種類以上をそろえる。例えば、これからシーズンを迎えるトリ貝は殻がやわらかいために殻付きが珍しく、出回っている大半が冷凍物。生を食べられる店は珍しいという。これからサザエやアワビなども旬を迎える。
「同じ貝でも産地ごとに殻の色や味わいが変わる。生やあぶりなど異なる食べ方も楽しんでほしい」
広島三越の地下食品売り場の一角でカウンター5席。女性客が大半を占め、夜は持ち帰りが多い。一番人気の貝のにぎり珠玉(貝8、にぎり4貫)が9020円。
安佐南区長束に本社を置き、社長の森嘉子と2代表制の1級建築士事務所を運営。大手ハウスメーカー、地場工務店から建築確認の申請や省エネ計算などを請け負っています。
父が野球をしており、幼い頃からカープ一色。当たり前のように兄とファンクラブに入会し、旧市民球場にも度々足を運んでいました。1991年のセ・リーグ優勝を最後に低空飛行が続く中、打撃や足の速さなど各選手の強みを結集して勝利を目指すチームの姿に、子どもながら熱くなっていました。経営者となり、プロジェクト達成に向けてそれぞれの力を発揮する社員たちの姿が重なります。
コロナ禍で球場になかなか足を運べていませんが、スマートフォンアプリで勝敗や各選手の成績などをチェックしています。2016〜18年にセ・リーグ3連覇を達成した緒方元監督の後を継ぎ、難しい局面でバトンを渡された佐々岡監督ですが、就任3年目の今季は上本選手などつなぎ役や、末包選手などルーキーを含めた若手の台頭で、鈴木誠也選手が抜けてもチームとしてのすごみが増しているように思います。柔らかい人柄や、当初から掲げる「一体感」が浸透し、雰囲気が良いのかもしれませんね。
設立6年目の当社は「縁を大切にする仲間」というのが社名の由来です。ヨガ講師を招くリラックスタイムを導入するなど、縁あって入った社員の働きやすい環境づくりに取り組んでいます。カープを見習って個々の強みを合わせ技にし、今後もお客さまの幸せ追求に尽力します。
何を目的に経営されているのですか。そうした率直な質問に、はっとさせられることがある。学生が地元企業の経営トップにインタビューし、その答えに何を感じ、何を考えたか、文章に起こす。広島女学院大学と本誌発行の広島経済研究所は5月18日、包括連携協定を結んだ。学生が企業に足を運び、経営者の言葉に直接触れて、人生のキャリアに対する価値観を養っていく同大の授業「キャリア・スタディ・プログラムⅡ」(2年生前期・必修)の一環で、本誌企画「学生インタビュー」シリーズを共同で展開することになった。
取材する前にどんな会社なのかを調べ、どんな質問をぶつけるのか。どのように記事をまとめるのか。調べる、学ぶ、考える。大学構内を飛び出して実践する試みだ。この学生インタビュー企画に応じていただいた企業は、
広島市信用組合(金融)、山根木材グループ(住宅)、ひろしま管財(ビルメンテナンス)、ノサックス(安全靴)、シンクグループ(建設)、ナガ・ツキ(コンクリート2次製品)、リライアンス・セキュリティー(警備)、オフィスフローレ(健康・美容)、東洋商事(アミューズメント)、タイヨー(廃棄物収集)、ミクセル(研究支援)
の計11社。業種や企業規模も異なり、学生約50人は取材先ごとに4、5人に分かれて計11チームを編成。既に下準備に入り、取材、編集作業などを経て8月以降、本誌の企画コーナーやウェブ「ひろしま企業図鑑」に随時掲載する。弊社発行の「ひろしま業界地図2023年版」内にも特集ページを設けるほか、取材先のパンフレット制作などに挑戦してもらう。
経営トップへのインタビュー企画を聞いて、学生たちの緊張感も自然と高まる。
「インタビュー時の重苦しいプレッシャーが怖い。偉い方と話すのは気を使うので神経をすり減らしそう」や「興味がない、知らない企業への取材になったとき、うまくできるか不安」「お話を聞いてその内容を的確に伝えることができるのか心配」などの思いが募っているようだ。
ただ、こうした不安や緊張が成長へのチャンス。同大の三谷高康学長は、
「大学の教室だけの勉強が全てではない。経営者にインタビューするという体験が彼女たちの大きな糧となる。自分の殻を破って、地域の経営者に会うチャレンジを経て、大きく成長してほしい」
むろん学校で学ぶ知識は大切で、その知識を基に考える力が身につくと、成長のエンジンが加速する。いま自分がどの位置にいるのか、いま何をすべきか、何がしたいのかと自分発見にもつながり、自分自身の価値観との違いや共感できるポイントを見つけることで、相手への興味が湧いてくる。記事をまとめながら新たに発見することもあるのではなかろうか。
弊社は2016年から同様の企画を実施。いままでに13社が参画して延べ60人の学生が参加し、インタビュー先企業に就職した学生もいる。県内自治体の事業でも同様の企画を予定している。人口の流出が続く広島県だが、魅力的な会社はいっぱいある。取材活動を通じて貴重な学生生活を満喫し、そして広島の力になってもらいたい。